低廉化と実用性を兼ね備えたNextcloud構築〜自分達だけのオンラインストレージ〜
目次
Googleによるさらなるサブスク(有償化)の波が!!
Google Photoの無料提供の終了のお知らせが来る
まずは、写真のバックアップに適した『Google Photo』について触れていきましょう。
【特徴】
- きれいなまま軽く圧縮する
- 無料利用可能
- バックアップサイズは、無制限にできる
これまで、写真のバックアップのために無償で、無制限に保存できるということで活用してきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ここにきて、『2021年05月31日をもって、無償提供終了する。』というお知らせは来ることで、びっくりしている方も多いのではないでしょうか!?
今後のバックアップのためにどのような手法があるのか、まだ時間もあるので、調べ上げて、確固たる準備をしていくことにしていきましょう。
GoogleOne:サブスク(有料化)の波も一緒に来る
ここで一緒に報告されたのは、『GoogleOne』の有償利用のおすすめです。
有償利用も下記の料金で活用が可能なようです。
【サイズと料金】
- 100GB:250円
- 200GB:380円(…iCloudでは、400円➡️ 年間4500円ほどの料金
- 2TB:1300(…iCloud、Dropboxも、1300円)➡️ 年間15000円ほどの料金
Googleも、ICloudもどちらもほぼ同額の料金設定になっています。
料金はさておき、スマホのカメラ性能は、どんどんうなぎ登りに性能アップを続けている。
Googleでは、1600万画素以上ののものも出始めている。
ということは、保存する写真の写真容量も綺麗になっている分、大きくなってきていることは、確認済みですよね!!
つまり、バックアップのクラウドの容量もどんどん大きなものが必要になって来る。200GBは短期間で満了になり、より大きなサイズへアップグレードを促されて来るでしょう!
【自作クラウド例】
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- VPSを活用:クラウドで活用でいるが、常に500〜1000円程度の料金がかかる
- ラズパイ+Nextcloud or NAS+HDD(2TB HDD)構築 :初期投資で以降、ほぼ電気代だけで運用可能
ここで、 より低廉化が期待できるNextcloudの活用事例について書いていきましょう。
Nextcloudとは
Nextcloudとは、DropboxやGoogle Driveのようなオンラインストレージを構築できるオープンソースソフトウェアです。Nextcloudは、PHPとJavaScriptで開発されていて、Linux上で動作しています。Web画面は日本語で表示することができます。Nextcloudはオンプレミスやクラウドどちらでも構築が可能です。例えば、Nextcloudをオンプレミスで構築した場合、組織のポリシーに従って運用することができます。またNextcloudをクラウドで構築した場合には、このコロナ禍の中で有用で、外出先やリモートワークで使う場合でも利用ができ、組織外の人ともファイルを共有することができます。
Nextcloudは、2016年にownCloudというオンラインストレージのソフトウェアから派生して開発された比較的新しいソフトウェアです。2016年の派生時点ではVersoin 9でしたが、その後は急速に独自の開発が行われ2020 年の時点ではVersion 18が公開されています。Nextcloudは、オープンソースですが開発元からは商用サポートも提供されています。
Nextcloudの基本機能
Nextcloudの基本機能について説明します。
ファイル管理
Nextcloudの最も主な機能がファイルの管理機能です。Nextcloudのファイル管理で行えることは下記の通りです。
- ファイル・写真のアップロード
- ドラッグ・ドロップによるアップロード
- ファイルの削除
- ファイルのダウンロード
- テキスト/PDF/動画など特定ファイルの閲覧
- ファイルのバージョン管理
- ファイルの共有
- フォルダの作成
- テキストファイルの作成
ファイル共有機能
Nextcloudに登録されたユーザ同士でファイルやフォルダを共有することができます。設定を行うと、他のユーザのファイル一覧画面に共有されたファイルが表示されます。
Nextcloudではファイルを共有する際にURLを発行することもできます。URLには有効期限と、一時的なログインパスワードを設定でき、メールなどで受け渡しできないような大容量のファイルもNextcloudを使用することで共有できるようになります。URLを作成する際には編集の権限も設定できるため、ダウンロード専用としてのURLを作成することや、お互いにファイルを編集し情報を共有する場所としての利用も可能になります。
・テキストファイルはブラウザから直接編集できる。
・OnlyOfficeで連携しているので、docxやxlsxもブラウザで直接編集できる。
(別タブで開く。)
関数などもちゃんと使える。
(EXCELとは若干使用感は違うが。)
・マークダウンファイルも直接編集できる。
左側が編集画面、右側がプレビューというよくある感じ。
・Draw.ioでVISIOライクな編集も可能。
xmlファイルとして保存される。
pngやpdf、html形式などに変換して保存することも可能。
・マインドマップアプリ。
カレンダー
・Gooelgカレンダーなどと似たような、よくあるカレンダー。
・繰り返し設定(毎週月曜日、とか毎月1日とか)なども可能。
・共有すれば他人のカレンダーも見ることができる。
カレンダーごとに色を設定できるので、ユーザごとに色を分ければ区別が可能。
ただ、色は固定のようなので、色が被ると見わけがつかないかも。
(自分は青、他の人は緑・・・みたいな表示は難しいか。)
Googleカレンダーなどとの連携も可能。
タスク
・シンプルなタスク管理。
開始・終了日時、優先度、達成率(%)などが指定可能。
タスクを共有したいこともありそうだが、共有の設定は見当たらなかった。
ノート
シンプルなメモ機能。
共有などの機能はなさそう。
(ルートフォルダに「Notes」というフォルダが自動生成され、そこにtxtファイルの実体が保存されるので、それを共有することはできるが。)
パスワード
アプリを選択すると、以下のエラーが発生。
HTTPSに対応してない・・・?
そのあたりはNGINXで設定したつもりだが、NextCloudのほうにも設定がいるのか・・・?
disable mandatory https #88
によると、config/config.php
に
'overwritehost' => 'cloud.example.com',
'overwriteprotocol' => 'https',
の設定がいるらしい。
とりあえずDockerにログイン。
(psでnextcloud:fpmのコンテナIDを確認し、execでコンテナIDを指定してログイン。)
vim,nanoが入ってないので、インストール。
apt-get update
# apt-get install vim or nano
末尾に2行追記。
# vi /var/www/html/config/config.php
'installed' => true,
'onlyoffice' =>
array (
'DocumentServerUrl' => '/ds-vpath/',
'DocumentServerInternalUrl' => 'http://onlyoffice-document-server/',
'StorageUrl' => 'http://nginx-server/',
),
'overwritehost' => 'ドメイン名', ←追記
'overwriteprotocol' => 'https', ←追記
);
無事アプリページが開いた。
(特に再起動などは不要。)
こんな感じでパスワードを登録、管理できる。
クリックするとパスワードをクリップボードにコピーしてくれるらしい。
WEBDAV
・WEBDAV経由でアクセスも可能。
WEBDAVで編集した場合も、バージョン管理などはちゃんとしてくれるみたい。
雑感
GooglePhotoの無料提供が終了し、GoogleONEへの移行、サブスク・有料化の波が来る中、メインであるオンラインストレージとしての機能は十分に使えそう。
カレンダーやタスク、ノートなどのアプリについても個人としては十分使えそうだが、共有関連は機能が弱い印象。
OnlyOfficeとの連携も、やはり多少使用感が違うので、パソコンからの利用だけであれば結局WebDAVからアクセスして編集するほうが楽かな・・・。
スマホやタブレットからの利用が多い場合は、ブラウザから開けるのは便利そうだけど。
何もないところからの導入であれば、とりあえず導入するだけでいろいろできるので非常に価値が高そう。
逆にすでに一部がクラウド化されているような状況では、既存のシステムとの兼ね合いで利用方法を検討する必要があるかと。
作り方については、MIrai-design.の講習にてサポートしていきたいと思います。
興味のある方は是非一緒に作ってみましょう♫♫
この構築は、プログラミングの一環にもなり、親子で作ってみるのもいいかと思います♫